箸を上手に使ったり、服のボタンを留めること、
靴の紐を上手に結ぶことなどの手先の細かな動作は、
ある年齢になれば急にできるようになるものではありません。
まずは全身運動で体の軸が育ち、
肩や腕に力を入れて押したり引っ張ったり支えたりする経験から、
次第に手先の動きをコントロールできるようになっていきます。
そして、繰り返し行なうことで細かな動きも上達していくので、
より多くの経験が大切です。
運動あそびで全身運動も微細運動もバランスよく
体験して力をつけていきましょう。
柳澤運動プログラムから「指先でカップ運び」をご紹介します。
子ども達は数人ずつのグループに分かれ、
グループごとで横一列に並びます。
そして、体操座りのように膝を立てて座り、
両手は後ろ側についておきます。
そして、一番端の子どもから足だけを使って
カップを隣の子にどんどん渡して運んでいきます。
カップを持ち上げる時は、両足の指先で挟んでも
片方の足の指先だけで挟んでもどちらでも良いので、
スムーズに隣の子に渡していけるようにします。
どの位置が相手が受け取りやすいかを考えたり、
相手がしっかり受け取ってから離すようにしたり、
やっていく中でいろいろなことを考えられるように
声掛けをしたり、話し合う時間をとっていきましょう。
慣れてきたらリレー形式で競争にするのも、
子ども達が本気を出して取り組み、
仲間と一緒に遊ぶ楽しさを感じたり
勝って嬉しい気持ちや負けて悔しい気持ちなどを
共有することができるのでおすすめです。